本研究は, 作業集約化方式の構成要因の一つである, 1)作業者に作業情報を与える : 作業情報要因, 2)作業活動を時間で規制しない : 時間規制要因の二つの要因について, 作業者の作業負担と生産性を評価指標にした実験を行い, 考察している.実験の結果, 次の事柄を明らかにしている.1)作業負担について : 二つの要因は, とくにフリッカー値の変動傾向に, 相乗的な好影響を与え, 単調型疲労の促進抑制に効果がある.2)生産性について : 時間規制要因は, 時間規制しない場合に, 生産目標達成率に顕著な好影響を与えている.3)作業情報要因は, 作業活動を時間で規制しない場合に, 生産目標に対する作業者の積極的意志の反映に寄与している.これらの結果から, 作業情報要因と時間規制要因は, 作業集約化方式の重要な構成要因であることがわかった.
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