日本呼吸器学会誌
Online ISSN : 2186-5884
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14 巻, 1 号
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巻頭言
原著
  • 渡 直和, 松本 奈穂子, 眞田 哲郎, 泉 祐介, 若林 優, 谷脇 雅也, 大橋 信之, 山﨑 正弘
    2025 年 14 巻 1 号 p. 2-8
    発行日: 2025/01/10
    公開日: 2025/06/13
    ジャーナル 認証あり

    COVID-19の診断にPCR検査は有用だが,症状改善後もPCR検査陽性は続くことがあり医療施設内での隔離解除の判断が難しくなることがある.今回,当院のCOVID-19入院症例226例(2022年1月1日〜2023年5月8日)の患者背景を抽出し,PCR検査陽性期間に関連する因子を検討した.高齢,糖尿病,血液悪性腫瘍,悪性リンパ腫,B細胞枯渇療法といった免疫抑制状態の症例ではPCR検査陽性が有意に延長していた.これらの症例では長期のウイルス排出が報告されており隔離解除には注意が必要である.

  • 尾下 豪人, 緒方 美里, 井上 亜沙美, 佐野 由佳, 吉岡 宏治, 池上 靖彦, 山岡 直樹
    2025 年 14 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 2025/01/10
    公開日: 2025/06/13
    ジャーナル 認証あり

    肺非結核性抗酸菌(NTM)症患者109例の初診時,COPD assessment test(CAT)を検討したところ,CAT高値例(10点以上)では低値例よりも炎症反応が高値で喀痰抗酸菌塗抹陽性率が高かった.治療導入した29例中18例で6ヶ月後のCATが改善(2点以上の低下)した.治療前CAT高値例では低値例よりも排菌陰性化率は低かったが,治療によるCAT改善率が高く,排菌陰性化しなくてもCATの改善がみられる症例が多かった.肺NTM症治療においてCATによる健康関連QOL評価は有用な治療効果指標となりうる.

症例
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