2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20005
SIPの調査では,自転車対自動車の事故において,単路部における追突事故は,事故件数に対する事故死者数が非常に多いことが指摘されている.自転車事故や自転車の安全性に関する現象解析等のために,プローブ自転車を用いた研究が活発になっているが,トンネル内を扱った研究事例は殆ど存在しない.また,小嶋らの研究において,日本では,トンネル部での重大事故率が高いことが指摘されている.しかし,トンネル内の自転車事故対策は,注意喚起板設置が主流となっており,ドライバが見慣れてしまい注意が薄れる可能性がある.そこで,本研究では,北海道開発局等との共同研究として,トンネル内自転車注意喚起システムの導入効果を検証した.その結果,システム稼働時は,システムがない時と比べ,自動車が自転車を追越す際に減速効果を確認できた.