日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
異なる役割構造をもつグループ作業に関する実験的考察
野渡 正博
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1987 年 38 巻 2 号 p. 112-119

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抄録
本研究は二人の作業者がグループを構成し一体となって作業を行う場合, その作業成果としての作業時間に影響を与える要因について考察するものである.実験においては, 各要因をSteinerらによって述べられているGroup DynamicsにおけるGroup Processの考え方を参考にしている.これらの要因は各作業者の個人作業における作業時間, グループ内で生ずる会話の内容と頻度、さらにアンケートによる心理的な面に対する評価(満足度)である.また, 操作変数として各作業者の役割構造の違いを導入し作業方法を変えた場合(分割作業と協同作業)について, 各要因が作業時間に対して与える影響度合に対しての仮説を設けこれを検証した.解析結果から, 同一の作業内容であっても各作業者の役割構造が異なると作業時間への影響の与え方や会話と満足度の内容も異なることが判明した.
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© 1987 公益社団法人 日本経営工学会
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