日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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バルーンカテーテルによる間欠的食道拡張術が有効であった食道吻合部狭窄の1例
伊東 進林 紀美子井上 修志溝渕 猛山井 昭松村 光博岸 清一郎
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1984 年 26 巻 6 号 p. 876-883

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抄録
 2cmの狭窄部を有する再発性食道吻合部狭窄例に,新しい食道拡張術を試みた.高周波による内視鏡的食道切開を行い,1週後にバルーンカテーテル(William Cook社製)を留置した.食事時および睡眠時にはバルーンを縮小させ,食後3~4時間,バルーンに水を加圧注入し間欠的に食道拡張を行った.このような方法により1日10~12時間の間欠的な食道拡張を3~4日間行った後,バルーンを1日間抜去した.以上を1クールとし,5クールくり返し行った.本法により狭窄部は拡張され,3カ月経過しても再狭窄はみられなかった.本法は狭窄部の長い再発性の食道狭窄例に有用と思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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