A島在住高齢者のQOLへのインフォーマルサポート等の影響要因を明らかにする目的で,平成21年12月~平成22年9月,1次調査(QOL測定),2次調査(QOL関連要因)を行った。
1次調査は,94名,平均年齢77.2歳,QOL得点は3.29±0.54点であった。
2次調査は,QOL高群男性5名,女性3名,平均年齢78.1歳,低群男性2名,女性7名,平均年齢77.3歳。両群の生活構造の違いは,疾患の有無,治療への経済力の影響,人間関係の良否,フォーマルサポート・インフォーマルサポートの授受であった。フォーマルサポートや個人の状況は身体的側面,インフォーマルサポートは心理的側面・社会的側面・物質的側面,個人の状況は物質的側面・生産的側面に関連していた。
A島の高齢者のQOLには,良好な身体的健康,血縁関係を基盤としたネットワークやインフォーマルサポートの維持,高齢者自身の能力活用が関連していた。
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