SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section B
X線小角散乱法による厚鋼板の溶接熱影響部中における窒化物の定量的観察
諸岡 聡大場 洋次郎
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 4 巻 2 号 p. 225-229

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抄録
大入熱溶接における熱影響部の切欠靭性改善のためにチタン(Ti)の添加が有効である。本研究は、入熱量が及ぼすTiによる窒素(N)の固定効果によるフェライト結晶粒中の固溶Nの低減効果について、X線小角散乱法を用いた迅速定量分析法を確立し、定量的に解釈することを目的とする。本実験はSPring-8の産業利用IビームラインBL19B2を使用して極小角散乱測定を実施した。再現熱サイクル試験における入熱量の増加に伴い、未溶解窒化物(TiN)、再析出TiNの数密度および体積率の変化を意味する散乱プロファイルの強度変化を捉えることに成功した。
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