2009 年 19 巻 3 号 p. 250-253
2007年9月3日~2009年12月31日の23ヵ月でNPPVを施行した29名の疾患の内訳はCOPD11名,神経筋疾患8名,結核後遺症4名,心不全4名,気管支拡張症1名,間質性肺炎1名であった.このうち,在宅でNPPVを導入したのは17名であった.訪問診療の必要な方は重症で急性増悪を起こしやすい.さらに急性増悪を回避することは生命予後の改善にもつながる.安定した質の高い在宅生活を支えるためには,急性増悪の原因に関するアセスメントを行い,慢性安定期の呼吸ケアの再検討をしていく必要がある.急性増悪予防のための一般的な感染予防,心不全の管理は当然のこと,NPPVの導入,より良いNPPVの設定が必要不可欠となる.