日本口腔腫瘍学会誌
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口腔領域転移性悪性腫瘍の3症例
鶴巻 浩大橋 靖星名 秀行坂井 広也
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1991 年 3 巻 2 号 p. 247-255

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抄録
最近16年間に当科で経験した他臓器原発悪性腫瘍の口腔転移症例は3例で, 同期間の口腔悪性腫瘍の1.7%を占めた。
症例1は74歳の男性で, 前立腺癌 (腺癌) の下顎骨転移であるが, 本例は口腔症状により原発巣が発見された。初診時, 下顎骨転移巣はX線写真でosteolytic changeを呈したが, 除睾術2週間後には同部に石灰化像が出現し, 以後も石灰化は進行している。また, 同1年後には右下顎部の生検で腫瘍細胞を認めなかった。
症例2は71歳の女性で, 胃癌 (腺癌) の上顎歯肉への転移であった。
症例3は78歳の男性で, 胸部食道癌 (扁平上皮癌) の口部咽頭への転移であった。
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