土木学会論文集F6(安全問題)
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和文論文
土砂災害警戒避難基準と高速道路の通行規制基準の比較に関する一考察
藤原 優横田 聖哉
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2019 年 75 巻 1 号 p. 40-53

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抄録

 平成13年4月に施行された土砂災害防止法に基づき,土砂災害による被害が想定される箇所は,土砂災害警戒区域を指定し降雨時には警戒避難を促すソフト対策が推進されている.土砂災害の恐れのある箇所に近接する道路では,土砂災害警戒区域と道路区域が重複する場合がある.このような重複区域では,土砂災害警戒避難基準と道路の通行規制基準の両方の適用を受けるため,災害時の被害規模や両基準の特徴を踏まえた上で,行政と道路管理者が連携して避難体制を構築することが重要と考えられる.本研究は,NEXCO3会社が管理する6県の高速道路を対象として重複区域の指定状況や土砂災害の影響を確認するとともに,降雨パターンなどの違いが両基準の超過時刻に与える影響を比較・分析することで,道路防災において留意すべき点を示した.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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