土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
論文
地山挙動が時間依存性を有する山岳トンネルの将来変位と対策工効果の予測法に関する一考察
宇田 誠梨本 裕砂金 伸治
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 81 巻 5 号 論文ID: 24-00241

詳細
抄録

 地山挙動が時間依存性を有するトンネルにおいて,迅速に将来変位を予測し,その結果から対策工の効果の検討が可能となれば極めて有益である.本論文では,ひずみの増大に伴って構造が劣化するメカニズムをVoigtモデルに組み込んだ構造劣化型Voigtモデル(D-Voigtモデル)を提案し,このモデルの構成方程式から導出した解析解は,作用外圧が大きくなるにつれて,3段階のクリープ挙動を表現できることを示し,加速挙動の再現と予測を他モデルと比較し検証した.また,このモデルを用い,対策工の支保効果を内圧として評価する手法を検討した.さらに,D-Voigtモデルで対策工の効果予測式を導出し,対策工による内圧と効果予測式の関係を明確にした上で,過去の事例に基づき,予測式の妥当性を評価した.

著者関連情報
© 2025 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top