2024 年 80 巻 22 号 論文ID: 23-22002
高度経済成長期に集中的に整備された社会資本は一斉に老朽化が進むため,今後は施設の維持管理が課題であり,点検結果の適切な可視化による現地状況把握は重要である.著者らは砂防堰堤の変状部位に接近して撮影する点検写真を砂防堰堤3次元モデルに貼り付けることで,施設全体に対する変状の位置・方向・大きさを把握する手法を開発したが,点検写真をSfM/MVS処理(以下,SfM処理と呼ぶ)で後処理する必要があるという課題があった.そこで本稿では,携帯端末を用いた3次元再構成アプリにより生成される3次元モデルとSfM処理により生成される3次元モデルを比較するとともに,3次元モデルをGISに取り込む手法を検討した.