日本応用動物昆虫学会誌
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イネの芽ばえを用いたニカメイチュウの簡易大量累代飼育方法
佐藤 安夫
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1964 年 8 巻 1 号 p. 6-10

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抄録
無菌条件を必要としない簡易なニカメイチュウの飼育法としてイネの芽ばえ自身を餌として,ニカメイチュウを3世代にわたって累代飼育することに成功した。それらの結果を要約すれば以下のとおりである。
1. 幼虫の生存率,発育日数および体重は合成飼料を用い無菌的条件下で飼育して得られている成績とほぼ同じ結果を得た。
2. 蛹化率,1雌当り産卵数はやや低下するが,羽化率,卵塊受精率は非常によい結果を得た。
3. 累代飼育しても幼虫の薬剤感受性は変化しない。またふ化後30日目の幼虫の生体成分の分析の結果,水分67.60%,粗脂肪41.41%,全窒素4.77%であった。
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