抄録
著者のうち2人は, さきに標準偏差既知の二重指数特性に対し, 最小分散線形不偏定量を用いた効率の高い抜取方式を得た.引き続き本稿では, 標準偏差未知の二重指数特性に対し, 同推定量に基づく計量抜取検査の設計法を新たに提案する.さらに実用の便を考えて, 上限規格値または下限規格値が与えられた場合の各抜取表をも作成する.抜取方式の設計を容易にし, その検査特性の概略を知るため, 同抜取表には品質水準として通常のLTPDとAQLのほか, IQL(無差別品質水準)およびML(製造者水準)を併記する.また, 提案方式の試料の大きさを非正規分布に対する一般設計法によるそれと比較検討する.