抄録
四季成り性品種の連続開花性の簡易評価法を明らかにするために,連続開花性の強さとランナー子株の第1花房の着生節位との関係を調査した.第1花房の着生節位は採苗日および品種間で異なった.6/24区および7/16区では,5/14区に比べて,第1花房の着生節位が上昇した.第1花房の着生節位が高い品種で1株当たり総花房数が少ない傾向が認められた.6/24区および7/16区の第1花房の平均着生節位に基づいて供試品種を分類した結果,第1花房の着生節位と連続開花性の強さはよく一致し,着生節位が低い品種は連続開花性が強く,高い品種は弱いことが明らかになった.以上の結果から,四季成り性品種の連続開花性の強さを簡易評価する指標として,ランナー子株における第1花房の着生節位は妥当であり,評価のためのランナー子株の採苗日は,6月下旬~7月中旬が適していると結論された.