日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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ISSN-L : 0387-1207
若年者球後部潰瘍4例の経過
―とくにその予後について―
河村 奨榊 信宏飯田 洋三富士 匡有山 重美前谷 昇東 光生清水 道彦相部 剛天野 秀雄永冨 裕二浅上 文雄五嶋 武竹本 忠良篠山 哲郎大下 芳人田辺 満彦林 謹也
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1982 年 24 巻 8 号 p. 1248-1255

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抄録
われわれは,球後部潰瘍の診断と経過観察について,細径型panendoscopeがたいへん有用であることを,報告してきた.日常外来で遭遇する球後部潰瘍の大多数は,臨床症状や治癒において,球部潰瘍と比較してさほど差位がないと理解して,球部潰瘍と同じ方針で取り扱っているのが現状であろう.しかし著者らが経験した球後部潰瘍24例についてみると,10歳代の4例と80歳代の3例については,臨床症状や経過予後において,他の年代にくらべ特異的であった.そこで今回は,初発時期が高校受験前後の男性で,症状が激しく,かつその予後が悪かった10代の若年者球後部潰瘍4例について報告するとともに,その治療に細心の配慮が必要であることを強調した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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