鉄と鋼
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製銑
回転強度試験における時系列3D scanningと固気液三相の移動解析によるコークス変形が及ぼす充填層内流れ特性評価
夏井 俊悟 澤田 旺成照井 光輝柏原 佑介菊地 竜也鈴木 亮輔
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2018 年 104 巻 7 号 p. 347-357

詳細
Synopsis:

A 3D scanning technique was applied for understanding coke shapes obtained by a rotational strength test, and a numerical dynamic analysis based on the multi-sphere type discrete element method was carried out to clarify the influence of coke degradation on the packed structure. We constructed a trickle flow simulation of molten slag via the smoothed particle hydrodynamics model, and the liquid-gas permeability characteristics exhibited by the coke shapes in the lower part of the blast furnace are discussed accordingly. Coke diameter decreased due to collisions between particles, via the progress of surface- and volume-destruction, and that the particles subsequently became sphere-like in shape. Static holdup of molten slag showed a decreasing tendency with the coke degradation progress, as the void shape and holdup site became spatially uniform as sphericity increased. In the case of packed bed formed by the initial low sphericity or large-sized cokes, the size of the air gap was maintained, although the flow path was non-uniform. Therefore, even if the large amount of holdup did not block the gaseous main flow, in the case of lower coke strength, the sphericity increased due to the deformation progress, and void uniformity could be retained. However, the existence of many narrow void regions remarkably decreased the gas permeability.

1. 緒言

高炉におけるコークスの役割は,第1に酸化鉄の還元材,第2に反応の駆動力としての熱発生源,第3に充填層の通気・通液性を確保するための構造体・スペーサーである。低コークス比操業は,コークス層の薄層化あるいは鉱石層の厚層化,およびコークスの反応負荷増大による強度劣化・摩耗をもたらすため,炉全体の通気抵抗増加が懸念され,特に融液が生成する融着帯以下の領域では,融液が自由空間を占有することにより通気性が著しく低下する可能性がある。混合層形成による融着帯での通気性確保などの方策が検討されているが13),その有用性や適用範囲については未だ議論の余地がある。また今後の不透明な原料事情を鑑みて,過去の経験から脱却した操業設計方策を与える必要性が迫られており,これらを直接評価するために,高炉下部のコークス充填構造と向流型気液移動との関係を詳細に追求できる新たな方法の開発が求められる。

現在,炉内の通気性を確保するために強度を管理したコークスを装入することで,炉内の空隙が制御される。これまでの高炉用コークスの品質の評価基準は,冷間強度(drum index,DI),熱間強度(反応後強度,CSR),粒度の3種である4)。ここで,DI,CSRの測定には,回転強度試験法が採用される。回転強度試験では,規定の容器内にコークス試料を装入し,規定の速度・回転数で回転した後,所定の篩い分けを行い,一定径以上の歩留を強度指数として評価している。本法は,サンプリングと縮分の“ばらつき”の問題,物理的意味の不明確さ,高炉条件への適合の不確かさなどの問題点5)を抱えてはいるものの,試験法そのものを見直すまでには至っていない。すなわち,本法が広く用いられている理由として,コークスの輸送過程での粉化を一応シミュレートできていると考えられ,かつ供試料が多く,代表性が高いという利点が挙げられる。一方で,炉内ではsolution loss反応がコークスの劣化をもたらす。1773 Kの高温場では,コークス表面が均一に反応して,内部の反応が抑制されるために強度低下しないが,1573 K程度ではコークス内部で反応して多孔質化が進展することで強度に影響を及ぼす6)。したがって,コークスの変形は,厳密には高温場での反応の影響までを考慮する必要があり,大変複雑である。

本研究ではまず,後述する解析方法確立も目的として,コークス形状の変化が冷間強度によって決定されると仮定して議論を進行する。コークスの破砕性と磨耗性を表す指数であるDIは,輸送中における崩壊,高炉装入時の炉頂における崩壊およびガスによる反応劣化の影響を受けないシャフト中段付近までの装入物同士の衝撃・磨耗に対する抵抗を相対的に示す指標と認められる。気孔が少ないほど強く,同一の気孔率ならば細孔が分布して壁が厚いほうが強い傾向があり,コークス間で接触回数の多い回転数が大きい方がより磨耗的要素が高い7)。DIによって,通気・通液性,荷下がり,送風圧変動,炉内コークス粒度など高炉内現象との関連付けが広く行なわれているが,この予測法には主に以下の問題点が指摘できる。

a)篩により粒度分布を測定しているので,最小寸法により粒度が決定されるため,粒子形状に関しては議論できない。

b)得られるデータは特定粒度のコークス生成量であるため,直接的な充填層内の通気・通液性を考える上で適当か不明である。

c)大きな亀裂からの体積破壊が起こるため試験初期には指数が顕著に低下するが5),コークスの変形機構は,少なくとも体積破壊と表面破壊の2つの機構を考える必要があり,一定の回転数で評価する場合,両者の分離は不可能である8)

上記課題の解決には,コークス形状の非定常な変化を追跡した上で,それらが形成するであろう高炉内での充填層構造と周囲流れ場を直接解析することが要求される。最近,著者らは,サブミリオーダーの解像度で物理形状データを出力することができる走査型の光波距離計,いわゆる3D scanningで得たコークス表面情報を数値力学モデル解析に反映して,コークス群が形成する充填構造,局所空隙形状および融液流れの関係について明らかにしている9,10)。本法を用いれば,回転強度試験により得られた種々のコークス形状を時系列順に追跡でき,変形していくコークス群の充填構造に融体および気相が流通する系の直接的動力学モデルを構築できる。最終的には,外力を受けたコークスの変形が高炉下部の通液・通気特性に及ぼす影響を明らかにすることを本研究の目的とする。

2. 実験および解析方法

Fig.1に本実験のフローを示す。まず,回転強度試験により種々の落下衝撃を与えたときの代表コークス形状を3次元的に評価する。次に,得られたコークス形状から充填層の形成,溶融スラグ流れ,ホールドアップ挙動,圧力損失評価の順に解析を行う。Fig.2に本解析の特徴である力学モデルの模式図を示す。充填層形成の力学解析には,多数の固体運動を時々刻々追跡することができる離散要素法(Discrete Element Method,DEM)を基礎として,Fig.2a)に示したようなコークス形状データを反映する。後述のように,従来のDEMでは真球を仮定するが,任意形状のコークスの接触を考えるため,Fig.2b,c)に示すようにコークス形状に合致するように粒子を配置する方法を用いる。得られた充填構造中を流下する溶融スラグ挙動については,平滑化粒子流体力学(Smoothed Particle Hydrodynamics,SPH)法を用いる。SPH法は,Fig.2d,e)に示すように液相を有限個の粒子運動で近似する方法で,複雑な界面や分散流体を含む非定常流問題に適している。本モデルで計算後,静的となった充填層構造および液相分布から,気相の流れ特性の数値的評価を行った。それぞれの手順について以下に示す。

Fig. 1.

Flow chart of experiment and calculation procedure to obtain various coke beds with suspended liquid phase.

Fig. 2.

Fully Lagrangian model for free surface of liquid and solids: a) solid polygonated surface via 3D scanning, b) assembly configuration of non-spherical solids, c) actual particle assemblies, d) liquid droplet, and e) and f) description of the distribution of a physical quantity using the smoothed particle hydrodynamics kernel function.

2・1 タンブラー試験機を用いた代表コークス作製の方法

Fig.3に実験装置を示す。本研究では,回転強度試験法において,前述のドラム試験機よりも落下衝撃が低く体積破壊を抑えることができるタンブラー試験機(Tumbler test machine,Fig.3a)に示す)を採用し4,12),コークスの微妙な形状変化を追跡することとした。使用試料は,一定強度の冶金用コークスであり,高炉下部の粒径(質量比25 mm以上が50%程度13))を鑑みて,約10 kgを38~50 mmで篩分けしてこれを初期粒径とした。そのうち最大および最小粒径10%を除く代表コークス7個を取り出し,これを回転数0revの試料とした。これらを特定するため,Fig.3b)に示すようにϕ1 mmの貫通孔を設置し,糸を通し結びつけマーカーとした。タンブラー試験機に充填後,所定の回転数(100,200,300,…,1000 rev)まで回転,静止後に取り出して代表コークスの3次元表面形状を評価した。

Fig. 3.

Experimental apparatus for coke mechanical strength test: a) Tumbler test machine (JIS K 2151-1977) and b) coke marking for shape tracking.

2・2 3D scannerとLevel set関数によるコークス形状の評価法

各回転数における代表コークス形状は,Matter and Form®MFS1V1 3D Scannerを用いて,回転台上の約30万点の表面座標を代表値とすることで定量評価した。Fig.2a)に示すように,得られた座標はStandard Triangulated Language(STL)データ化することで,三角形メッシュで表面形状をポリゴン化できる。Fig.2b,c)に示すSTLデータの形状に合致する球形粒子の配置には,間隔dpで正方格子配置された各粒子の中心座標から,空間に埋め込まれた三角形メッシュ表面までの距離をLevel set関数を用いた14)。Level set関数は,固相内部では正,外部では負となる関数であり,正の粒子のみ配置することで固体形状を数値化できる。データ処理にはInsight®Meshman_ParticleGen_HPC Ver. 2.0.1を用いた。

2・3 multi-sphere(MS)-DEM法

コークスの破壊現象は,剥離,すべり,き裂の発生および進展など動的に進行する現象を考慮する必要があり,これらは非常に複雑で,解析可能な系は限られる15)。本研究では,前節で得られた各コークス形状の表面データから“剛体”を仮定したコークス群の運動を追跡することで,それぞれの充填層構造を計算する。したがって計算過程での破壊は考慮しない。コークスは非球形であるため,正確な運動を追跡するには,真球を仮定した従来のDEMでは困難である。Multi-sphere型(MS)-DEMは,コークス形状に合致するように粒子を配置し,重心からの距離を保持することで複雑形状固体の運動を解析する方法である16)。計算方法の要点を以下に述べる。コークス内部に配置した粒子は質点として扱い,それぞれ並進運動および回転運動の支配方程式に従う。個々の要素に働く力として,固体間接触力Fc,重力を考慮すると,支配方程式は以下のように書ける。

  
m s d v s d t = i = 1 N c ( F c , i + m i g ) (1)
  
I s d ω s d t = i = 1 N c T c , i (2)

まず,それぞれの質点の接触力FcについてはDEMの接触力モデルによって計算し17),次にコークス重心の並進速度vs,角速度ベクトルωs,位置ベクトルxsをコークスを構成する粒子数kを用いて以下のように計算する。

  
v s = 1 k i = 1 k v i (3)
  
ω s = I s 1 i = 1 k { ( x i x s ) × m i v i } (4)
  
x s = 1 k i = 1 k x i (5)

ここで,個々のコークスは任意形状および姿勢をとるため,それぞれ慣性テンソルの逆行列Is−1を各ステップで求める。一般に,ある時刻tでの慣性テンソルIs(t)は,剛体の慣性テンソルの初期値I0,s,回転行列Rとその転置行列R*との関係Is(t)=RI0,sR*があるため,I0,sおよびI0,s−1は対称テンソルとなることから以下の関係を用いることができる。

  
I s ( t ) 1 = R I 0 , s 1 R * (6)

ここで,重心からの相対ベクトルqi=(qx,qy,qz)における質点の慣性テンソルは,個々の粒子の慣性モーメントIp,i=midp2/6を考慮して,

  
I 0,s =[ Σ i=1 k I p,i + Σ i=1 k m i ( q y 2 + q z 2 ) Σ i=1 k m i q x q y Σ i=1 k m i q x q z Σ i=1 k m i q x q y Σ i=1 k I p,i + Σ i=1 k m i ( q x 2 + q z 2 ) Σ i=1 k m i q y q z Σ i=1 k m i q x q z Σ i=1 k m i q y q z Σ i=1 k I p,i + Σ i=1 k m i ( q x 2 + q y 2 ) ] (7)

また,剛体内の各質点重心からの相対位置ベクトルをqi=xixsとおくと,ある時刻tでのquarternion成分Qi(t)=(q0qi)=(q0,qx,qy,qz)を用いた回転行列Rへの変換は,以下のように表される。

  
R = [ 1 2 q y 2 2 q z 2 2 q x q y 2 q 0 q z 2 q x q z 2 q 0 q y 2 q x q y 2 q 0 q z 1 2 q x 2 2 q z 2 2 q y q z 2 q 0 q x 2 q x q z 2 q 0 q y 2 q y q z 2 q 0 q x 1 2 q x 2 2 q y 2 ] (8)

ここで,回転軸ωs/|ωs|まわりのquarternionは,回転角θ=|ωs|∆tにより, q 0 = cos θ 2 q i = ω s | ω s | sin θ 2 である。

2・4 付帯条件付き移動最小自乗(CLS)-SPH法

充填層内の溶融スラグ流れ解析に採用したSPH法は以下のような特徴を有する18)。本法は,前節のMS-DEMと同様の離散要素型解法で,流動を有限個の粒子運動で近似することで分散流体と連続流体を区別することなく解析できる。固相の質点位置情報の変換も必要としない。SPH法も本質的に陽解法で一般に高速なので,解析体系を大規模化し易い。溶融スラグを均一な弱圧縮性流体とみなし,その運動は断熱状態での音速条件,およびNavier–Stokes(N-S)式に従うと仮定すると,

  
( D p l D ρ l ) S = c l 2 (9)
  
ρ l D v l D t = p l + μ l 2 v l + ρ l g + F l , s t (10)

SPH法では,Fig.2d,e)に示すように,流体運動は有限個の粒子(質点)の座標と移動によって近似され,密度分布は各粒子のkernel関数W(rij, h)の重ね合わせによって表される(Fig.2f)。すなわち,粒子が持つ物理量に対して各粒子間の物理量が空間的に“平滑化”されるように密度ρi= Σ j = 1 N mjW(rij, h)が導入される。本研究では前報9)と同様,空間連続性を保持しながら高密度比問題に適用可能なkernel関数を用いている。時間平均したとき非圧縮性を仮定してρi=mi/Viの単純な関係からN-S式を離散化すると,以下の式が得られる。

  
D v i Dt = 1 m i Σ j=1 N ( p i V i 2 + p j V j 2 ) W ij + 1 m i Σ j=1 N μ l ( V i 2 + V j 2 ) r ij | r ij | 2 v ij W ij +g 2 δ ij σ i d p 2 m i ( Σ j=1 N E( | r ij | ) ) 1 Σ j=1 N ( | r ij | d p )( | r ij |2h ) (11)

ここで,各粒子の圧力〈piは未知なので,(9)式に基づき,密度と音速の関数であるTaitの状態方程式を用いて求める19)

  
p i = c l 2 ρ 0 γ { ( ρ i ρ 0 ) γ 1 } (12)

SPH法において上記定式化はごく自然の操作として表されるが,この近似法を界面付近の連続流体に適用すると,界面の物理量による内部への影響が大きくなり数値誤差が増加する20)。誤差低減には複雑な境界積分が必要となり,分散相のような界面が複雑で大きな界面積を有する場合,本法の直感的なアルゴリズムの長所を生かすことができない。そこで,界面付近での物理量補完の高精度化のために開発されたMulti-dimensional Moving Least Square Interplant with Constraint Condition(CLS)法を採用し,1次元の誤差空間における移動最小自乗法を多次元の誤差空間に拡張した21)。この手法では質点周りの物理量を次式で近似する。

  
f i ( x , y , z ) = j = 1 N ξ i j ( x , y , z ) f ( x j , y j , z j ) ;   m j ρ j W ( r i j , h ) ξ i j (13)

SPHにおけるCLS近似の導入は,粒子分布により変化する空間の物理量を補完する密度関数ρj=〈ρjの導入と等しい。3次元空間における〈ρjの解法は前報と同様である22)。SPH近似によるρjは空間的に0次精度であるが,〈ρjは質量と空間について線形な基底関数であり1次精度の一貫性を常に有するため,界面付近の急激な密度変化を滑らかに補完することができる。

2・5 液相滞留充填層内の動的通気性評価

前節までおよびFig.1に示した操作で,静的に滞留する液相(ホールドアップ)を含む充填層構造が得られ,その通気性を評価するため,さらにこれを境界条件とした気相流動シミュレーションを行った。気相の流動場は,非圧縮性を仮定して連続の式とNavier-Stokesの式を解くことで求めた。なお,代表的長さスケールを充填層長さLと代表的速度スケールを流入速度Uで無次元化した。圧力と速度のカップリングは広く用いられるSMAC法を用いた23)。SMAC法は,スタッガード格子で空間を離散化し,圧力場と速度場を時間進行に関して陽的に解く方法である。圧力を求める際,連続の式から導かれる各時間ステップの圧力補正のPoisson方程式は反復計算を必要とするため,Bi-CGStab法を適用して解いた。なお,非定常項は2次精度Adams-Bashforth法,移流項は3次精度風上差分(UTOPIAスキーム),圧力勾配項は1次精度前進差分,粘性項は2次精度中心差分を用いて計算した25)。計算の単純化のため,気から固,気から液への運動量交換は考えず,液相の存在する充填構造内を通過する気相流,いわゆる1-wayで解いた。したがって,気相流動が液相流動に及ぼす影響は十分小さいものと仮定した。空間を立方体の構造格子で離散化し,固液相粒子の体積を格子に反映した。

2・6 計算条件

前述のようにコークス表面の3D scanningにより,各表面座標を滑らかに補完したSTLデータが得られる。この表面形状に合致するように粒子を配置して数値的に得られた“コークス”について,各タンブラー試験回転数で得られたサンプル数7×コピー数80=合計560個を擬似乱数により発生,一辺0.32 mの箱型容器への重力落下・充填運動計算を行った。コークスの物性値として,前報と同様に動摩擦係数:0.43,Young率:2.4 GPa,Poisson比:0.35を与えた10)。コークス密度は次節で述べるように実験値を平均して用いた。得られた充填層中に化学的に安定で均一な溶融スラグ(1773 K,40%SiO2-40%CaO-20%Al2O3ρl=2581 kg/m3μl=0.832 Pa s,σ=0.4877 N/mを仮定)10)が通液するように,空間に対して10 vol%の溶融スラグ相を充填層直上に配置した。固体表面は化学反応(SiC形成24))が生じない撥液性を仮定した。毛管長(σ/ρlg)1/2を考慮した通液条件26)を考慮して十分小さな粒子径を採用して計算する必要があり,今回はdp=1.50 mm,dt=1.25×10−5 sとした。粒子数は最大12,000,000であり,全ての粒子の速度が10−3 m/sとなるまで計算を行なった(最大2×106 step)。2・5節で示した気相流動の条件として,格子長さdx=1.500 mm,dt=10−7 s,格子数nx:ny:nz=220×220×400,流入流速を=0.1 m/sとし,速度場が定常となるまで時間発展的に解いた。

3. 結果と考察

3・1 単一コークス形状の3D評価

Fig.4に所定の回転数Nに対応する代表コークスの形状変化を示す。7つの代表コークスサンプルは#1~7のインデックスを付している。それぞれの3次元形状は,同一方向から見たSTLデータで示している。全てのサンプルについて突起状部位が回転数Nとともに表面破壊が進行し,球に近い形状となる様子が観察された。一方で,後半では急激な形状変化(#2,600→800 rev;#5,800→1000 rev;#6,600→800 rev)も観察され,進展した内部亀裂が破断の起点となって,体積破壊による変形が生じたと考えられる15)。#7については,STLデータおよび球形粒子を配置したデータを示しており,形状は良好に一致した。得られた粒子情報から質量・体積を換算し,各コークス物性への回転数Nの影響についてFig.5に定量的に示す。Fig.5a,b)に示すように磨耗(表面破壊)に伴う質量変化は連続的かつ滑らかである。いずれのサンプル質量も初期に大きく低下した後,回転数Nとともに徐々に低下する傾向を有する。これは,表面破壊がコークス表面でのみ進行するため,コークス表面積の低下に関連付けられる。一方で体積破壊は急激な質量変化を示し,その発生は個々のコークスに特有に見える。そのため,1000 revにおいて質量変化率は約0.2から0.5とサンプル毎に大幅に異なり,同強度の冶金用コークスであっても有意な差が生じている。Fig.5c)に示す等体積平均径については,#3のみ過大だが回転数Nとともに他サンプルと同様の減少傾向を示し,平均で示されたように回転数Nに対してほぼ直線的関係が得られた。

  
D = 5.87 × 10 6 N + D 0 (14)
Fig. 4.

3D scanning data of the coke shape corresponding to each rotation number in the strength test. The polygon data obtained from the shape of each coke surface are shown in similar directions as an STL file.

Fig. 5.

Physical properties of coke characterized by rotational number: a) mass derived by mechanical strength test, b) mass decreasing ratio, c) estimated equivalent volume diameter, and d) estimated coke density. (Online version in color.)

なお,回転数Nとともに各コークス径の平均値からの偏差は減少した。このことは回転初期のうちに突起形状が優先的に消失することを示唆している。Arimaらによれば,コークス体積破壊確率はWeibull関数により表すことができるため8),体積破壊によって生成した角張った稜が表面破壊速度を増大させると考えれば,今回の回転数の範囲では比較的均一に破壊が進行したといえる。一方,Fig.5d)に示す計算で得られた体積データから推算したコークス密度は,初期平均に対する偏差が回転数によって収束することなく,本法で密度一定とみなすのは難しい。これは今回のように回転台式3D scan法の体積過大評価,内部空孔を評価していないことに起因する誤差,表面破壊により生成した粉がコークス内に浸透した場合の質量誤差などが原因と考えられる。回転強度試験においては,コークス間の差についての情報よりもノイズが大きいことが知られている27)。初期コークスの平均967.3 kg/m3を基準にすると平均3.8%の誤差であり,コークス内部構造を考慮するのは今回のシミュレーションにおいては困難であること,また解析結果に過大な影響を及ぼさないことを考え,すべてのコークスの密度は967.3 kg/m3一定とした。

3・2 コークスの変形と充填構造

今回用いたコークスすべての機械的強度を一定とすれば,各回転数における個々のコークスは,“一定の外力”を受けて変形した状態にあると考えることができる。ここからは,前節で得られた各回転数Nのコークス形状データをもとに,一定の外力を受けたコークス充填構造について検討を行う。Fig.6に各回転数におけるコークス3次元充填構造,ならびに中心を横断する垂直断面(断面幅0.006 m)を示す。従来の真球を仮定した場合の充填構造28)と異なり,複雑な充填構造が得られた。垂直断面図より,回転数Nとともに個々の空隙が相対的に小さくなっていることがわかる。これは回転数Nに伴う平均粒径変化(0.045 m at 0 rev→0.038 m at 1000 rev)および球形度変化も影響していると考えられる。粒子の平均投影面積Aと等体積球相当径Dvより,球形度を表す指標のひとつである“Carmanの形状係数ϕ(=πDv2/4A)”29)を考え,充填層を形成する個々のコークスの姿勢から重力方向への投影面積は正射影により求めた。得られた投影面積および球形度をFig.7に示す。各コークスサンプルによって特徴付けられた投影面積Aは,Fig.7a)に示すように回転数の増加とともに単調減少傾向であったこともあり,本データを平均化して求めた球形度ϕは,Fig.7b)に示すようにいずれのサンプルにおいても回転数Nに対して線形増加の関係がある。

  
ϕ = 5.47 × 10 5 N + ϕ 0 (15)
Fig. 6.

Changes in calculated 560 cokes packed bed structure corresponding to each rotation number: a) 3D views of packed structure, b) close-up views of a), and c) vertical cross-sections of a) (slices of the bed with 0.006 m thickness).

Fig. 7.

Influence of rotational number on each coke shape characteristic: a) projection area distribution derived by positional vectors of the particles forming the solid and b) sphericity change related to rotational number.

表面破壊のみが生じるサンプルにおいて,傾きはいずれのサンプルも一定の傾向であったが,体積破壊を生じたサンプルについては注意が必要である。すなわち,破壊によってより球状に近づくもの(#2,#5),または複雑形状になるもの(#6)と分かれるため,球形度変化の傾向が異なっている。

平均投影面積Aおよび充填層空隙率εに及ぼす回転数Nによる影響をFig.8に示す。平均投影面積Aは,回転数Nに対して負の相関があり,線形性を示している。一方,空隙率εは,回転初期は減少傾向にあり600 revで最小を示すが,以降増加に転じた。これはIchidaらが報告した異粒径混合系における混合体積比と空隙率との関係と似た傾向を示している30)。これによれば,回転初期は球形度の増加に伴い,均一混合状態に近づく効果によって空隙率εは減少するが,回転後期には表面破壊の進行によって各コークス間の粒径比が均一に近づくことで空隙率が増加する効果が支配的となると考えられる。

Fig. 8.

Influence of rotational number on void fraction and mean projected area of cokes.

3・3 各充填層の溶融スラグ流れおよびホールドアップ特性

前節で得られた各回転数Nに対応するコークス充填層の通液性について詳細に調べた。2・6節で述べた充填層直上に配置された溶融スラグ相について,滴下挙動および流速分布,ならびに各回転数NにおけるホールドアップサイトをFig.9に示す。Fig.9a-f)に示すとおり液相は充填層中特定の空隙を優先的に“つらら状”に滴下し,特に先端部が高速となる。いずれの条件においてもホールドアップサイトは空間的にランダムに存在しているように見える。流れを定量化するため,まず各時刻の液相重心位置を体積積分により求め,時間差分により平均の滴下速度を求めた。

  
| v ¯ | Δ t = 1 V l ( r i ( t + Δ t ) ) d V 1 V l ( r i ( t ) ) d V (16)
Fig. 9.

Results of trickle flow simulation of the melt in each packed bed: a–f) time changes of 3D velocity distribution with melt dripping in the case of 0 rev, and g–m) static holdup sites corresponding to each rotational number.

ここで∆t=0.01 sとして求めた垂直方向の平均速度をFig.10に示す。いずれの条件においても,時間経過とともに静的な液滴が増加して滴下速度が低下する。回転数Nとともに平均滴下速度|v|zは線形に低下しており,この主たる原因がコークス粒径D(Fig.5c)の低下と考えれば実験的に求めたSugiyamaらの滴下速度と同様の傾向である38)。彼らによれば,液流速に対応した一定のホールドアップに達すると,液はその領域に流れ込めず,すなわち充填層単位体積当たりを滴下することができる流量に最大値が存在する。そこで,静的ホールドアップhsについて滞留液滴総体積を充填層全体の体積で除して求め,Fig.11に示す。Fig.11a)には,各形状に対応するコークスサンプル(#1~#7)に接する液滴体積和の変化も併せて示した。各ホールドアップhsの値は平均値と比較して明らかな偏差があるものの回転数Nとともに減少傾向を示した。興味深い点として,回転数Nの増加とともに各形状のコークスに接触する液滴体積差が小さくなり,すなわちホールドアップへの寄与が均一化傾向を有する。各コークス間の粒径差異はあるが,表面が丸みを帯びること(曲率半径の増大)で液滴の滞留形態に変化が生じたと考えられる。しかし,局所的なコークス表面形状と液ホールドアップ形態との関係は未知である。さて,従来提案されている液ホールドアップhsの推算式は,室温液体を用いた滴下実験から推算された付着濡れモデル3134),溶融スラグから求めた浸漬濡れモデル3537),粘性抵抗を考慮した付着濡れモデル38,39)がある。いずれのモデルも適用範囲に注意が必要であるが,今回のように複雑形状コークスで構築された充填層内溶融スラグ流れに対しても精度が高いと考えられるHusslage et al.が提案した以下のモデルを考える39)

  
h s = 0.011 ( G a m ) 0.20 ( C p m ) 0.48 C p m = ρ g ϕ 2 D 2 σ ( 1 + cos θ ) ( 1 ε ) 2 G a m = ρ 2 g ( ϕ D ) 3 μ 2 ( 1 ε ) 2 (17)
Fig. 10.

Mean velocity of the whole liquid phase obtained by numerical integration.

Fig. 11.

Static holdup derived from the model proposed in this study: a) relationship of droplet volume with which each indexed coke makes contact and b) comparison of the holdup derived from the estimated value from the previous non-dimensional physical model and calculation results in this study. (Online version in color.)

Fig.11b)に示すように本モデルで得られたhsは,ラボスケール実験で推算された(17)式よりも過大かつ傾きが大きく,後述するが本現象は用いたコークス粒径の差に起因すると考えられ,ラボスケール実験で用いた小径コークスと本系の塊コークスでは,形成する空隙形状が大きく異なったためである。一方で回転数Nが増加するにつれてhsは平均値からの偏差が小さくなっており,コークス表面の曲率半径増加によって空隙形状が均一化した影響と考えられる。

得られた滞留液滴について,個別の体積および接触するコークスを追跡し,Fig.12にその特性を示す。Fig.12a)には各液滴の体積分布を示す。小滴側は各回転数Nで大きな差異は見られないが,Nが低いほど大滴側にピークを持ち,各コークス形状に応じた大きさの液滴を形成しやすいことがわかる。Fig.12b)に示す平均液滴体積はFig.11に示したhsとの相関が見られ,滞留する個々の液滴体積がhsを決定する主要な因子と考えられる。一方で液滴数はコークス変形の進行とともに一定に近づくが,充填層高さは低下するので,単位体積当たりの液滴数は,コークス変形の進行とともに増加するといえる。

Fig. 12.

Characteristics of droplets: a) histograms of dispersed molten slag droplets volume in the state of static holdup and b) relationship of the number of holdup droplets and droplet volume that corresponds to the rotational number.

3・4 溶融スラグ滞留充填層の局所的な向流型気相流分布について

0 revおよび1000 revにおける最大3液滴およびそれと接触するコークスのみを2方向から可視化し,Fig.13に示す。これらの液滴は2~3個のコークスと接している。変形前のコークスにおいて,液滴はコークス平面上に扁平になって存在しており(0rev,a,b),コークスによって作られる毛管長以下のわずかな間隙(ボトルネック)に補足されるもの(0rev,c)は少ない。一方で,球形度の高い変形後コークス層中において,液滴は主に空隙のボトルネック中に補足されている。このような滞留形態の違いが気相流に及ぼす影響は無視できないものと考えられる。

Fig. 13.

Close-up view of the respective holdup sites in 0 rev and 1000 rev. Red color indicates the molten slag and grey color indicates the coke.

2・5節で述べた方法により0 revおよび1000 revにおける流れ場を求め,Fig.14に気相速度分布を示す。なお,液相の有無による流れ場の変化について図中に比較して示した。いずれも主流方向への狭隘領域で0.6 m/s以上の大きい流速を示した。一方で,コークス直上の空間には顕著な気相流は形成しにくく,N=0 revに示すように球形度が低いほどその影響は大きいことがわかる。一例として,系に存在する最大の静的液滴周りをピックアップして拡大表示した。N=0 revにおいて,液滴は扁平にコークス上に広がっているが,N=1000 revにおいては間隙に補足されているという違いがある。この違いが流速の変化に大きく影響している。すなわちFig.14a)において,1の領域の空隙を液が占有するが,当該領域は気相流速が小さく主流である2および3に顕著な影響を与えない。しかし,Fig.14b)においては,粒子間隙である1の領域を液滴が占有することによって,2の領域に流れる流量が増大し,ボトルネック部分を通じて3の領域に流れ込む流量が小さくなる。この流速分布の変化は圧力勾配を増大させる方向に働き,すなわちコークス層内においては,同じホールドアップサイトにおいても空隙および滞留液滴の形状によって充填層内圧力損失に与える影響が異なることが示唆される。ここで,層流場から乱流場までの広い範囲で成立するため広く用いられる,Ergunの圧力損失式を考える40)

  
Δ p L = 150 μ g ( ϕ D ) 2 ( 1 ε ) 2 ε 3 U + 1.75 ρ g ϕ D 1 ε ε 3 U 2 (18)
Fig. 14.

Gas velocity distributions with or without holdup droplets in each packed bed.

本式中,Dϕは(14,15)式から求め,εFig.8より,Uは体積流量を平均断面積で除すことで求めた。Fig.15に(18)式および数値解析により得られた各コークス変形に対する圧力損失量を比較して示す。なお,数値解析解は(18)式より約2.4倍小さく見積もられた。この誤差原因として粒子形状と充填層の容器壁面による影響41)と考えられるので,ここでは0 revの値で規格化して示し,変化量について議論することにする。図中(18)式の結果は,液相の影響を無視したもの,液相による空隙率補正(ε'=εhs)したものを示した。シミュレーション結果と(18)式は,N=400 revまでほぼ線形増加傾向を示し,また良く一致するが,N=400 rev以上の回転数では傾向が異なる。シミュレーション結果はN=600 revまでプラトーとなり,N=800 rev以降は再び増加傾向を示したのに対して,(18)式はほぼ横ばいの傾向を示した。単純な(18)式中εの液占有率補正(ε'=εhs)だけでは,液が存在しない充填層の圧損量とほとんど変化がないと見積もられたが,回転数Nの増加とともに粒径が低下すると計算値では非常に大きい圧損を示すため,乖離する傾向がある。この原因として以下の2点が考えられる。第1に,コークスが非球形であるため,コークス同士あるいは液滴とコークスが面接触するため,これらと気相との接触表面積が減少し(18)式との誤差が拡大すると考えられる。Kofuらは固体粒子の面接触を考え,粒子直線率で有効粒子径を再評価することでErgun式を修正することで非球形粒子においても良好な圧損量の一致を得ているが42),負の曲率を多く有するコークスと液滴との接触状態は複雑であり,有効粒子径による補正は難しい。第2に,コークス変形が十分進行すると,粒径が低下して狭隘流路が多く存在するようになることである。少量の液滴が存在するだけで主流路の閉塞が発生すると考えれば,有効空隙率を適切に見積もることで修正を検討できる。ここでは単純に,主流路の閉塞が開始するコークス径を臨界粒径Dcとして,有効空隙率を以下のようにモデル化する。

  
ε m = ε + s ( D D c 1 ) h s ; i f D < D c (19)
Fig. 15.

Estimated increase of pressure drop in each coke bed with holdup droplets corresponding to rotational number.

上記のように修正した空隙率εmを適用することで,液が存在するときの圧損量は理論値と計算値は非常に良い一致を示す。このことはコークス変形によって,流路閉塞が容易に生じやすく遷移するため,わずかな液滴体積でも無視できないことが示唆される。本解析では気から液への運動量交換を無視しているが,実際は高速な気相運動が液滴移動に影響を及ぼすので,実際にはこの影響は非定常に生じるものと考えられる。また,(19)式中sは気液運動量交換に対する空隙形状の影響因子で,ここでは近似的にs=870を採用して示したが,物理的意味は不明瞭である。空隙の形成する立体構造の幾何学的特徴付けによって局所液フラッディング予測精度の向上が期待されるため,影響因子sの物理的意味づけと定量化は今後の課題である。

3・5 コークス強度制御と充填層内流れに関する考察

本研究で得られた知見よりコークス強度と高炉下部での気相と液相流動とを関連付けてFig.16に模式的に示す。コークスは高強度ほど炉下部においても装入時の形状を保持し,低強度ほど均一な球形かつ小粒径となり,これらが混在するほど空隙率が低下する。初期の低球形度・大粒径コークスの形成する充填層は,流路が不均一だが空隙の大きさが保持されるため通気・通液性が高く,hsの増大の影響が小さい。一方,コークス強度が低い場合,変形が進行することによって球形度が増加し,流路が均一で空隙率もある程度保持されるが空隙の狭隘領域が多く存在することで通気・通液性が著しく低下する。特に体積破壊が生じた場合,そこは一時的に低球形度となるため液ホールドアップサイトとなる可能性が高く,狭隘空隙を液滴が占有してしまうため気相流路閉塞のリスクが高い。あるいは,高炉の周・径方向へのコークス粒度・強度分布設計により,液相の流路を限定化することで,局所圧損の増大を防止することも検討の余地がある。

Fig. 16.

Change in fluid flow based on coke degradation. (Online version in color.)

4. 結論

充填層内におけるコークス変形が高炉下部の通液・通気特性に及ぼす影響について定量的評価を行うことを目的として,新たな直接評価解析手法を開発した。すなわち,回転強度試験に基づいて,一定の外力を与えたときの代表コークス形状変化を3D scanningによって追跡し,それらの充填構造および通液・通気特性について固気液3相の動力学モデルで直接数値的評価を行った。上記手法によって以下の知見を得た。

1.試験機の回転数に比例してコークスの表面破壊が進行し,粒径は低下,球形度は増加する。確率論的に発生する体積破壊は粒径を大きく低下するだけではなく,球形度を劇的に変化させる。

2.コークスの変形は突起部分から生じ,これの進行によって空隙率は低下する一方,粒度分布が均一に近づく効果により空隙率が増加する。

3.液滴のホールドアップは,コークス変形の進行とともに減少傾向を示す。これは球形度の増加とともに空隙形状およびホールドアップサイトが空間的に均一化するためである。

4.滞留する液滴は2,3個のコークスと接するものが多く,それらの形状は各コークス粒径・投影面積に対応して変化する。

5.液滴の滞留形態によって気相の圧力損失に与える影響は異なり,気相の主流を妨げる位置に液滴が存在することが原因である。

記号

Nomenclature:

A:投影面積(m2),Cp:capillary数(−),c:音速(m・s−1),D:コークス径(m),d:(計算)粒子径(m),E:ポテンシャル(−),F:力(kg・m・s−2),g:重力加速度(m・s−2),Ga:Galilei数(−),h:影響半径(m),hs:静的ホールドアップ(−),I:慣性モーメント(kg・m2),k:質点数(−),L:充填層長さ(m),m:質量(kg),N:粒子数(−),p:圧力(kg・m−1・s−2),Q:クォータニオン,q:相対位置ベクトル=(qx,qy,qz),R:回転行列(−),r:位置ベクトル(m),s:気液運動量交換に関する空隙形状係数(−),T:トルク(N・m),t:時間(s),U:空塔速度(m・s−1),v:速度(m・s−1),V:体積(m3),W:カーネル関数(m−3),x:固体質点の位置ベクトル(m)

Greek letters:

γ:比熱比(=7.0)(−),δ:デルタ関数(−),ε:空隙率(−),φ:回転角(rad),μ:粘性係数(kg・m−1・s−1),ρ:密度(kg・m−3),σ:界面張力(kg・s−2),ϕ:球形度(−),ω:回転速度(rad・s−1)

Subscripts:

0:参照(初期),c:接触,g:気相,i:粒子番号,j:周囲の粒子番号,l:液相,s:固相,m:修正,p:粒子,S:等エントロピー,s:表面

文献
 
© 2018 一般社団法人 日本鉄鋼協会

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https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/
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