博士論文紹介「量子古典混合系分子動力学シミュレーションによる溶液中の分子内プロトン移動反応ダイナミクス」

小嶋 秀和

doi:10.11436/mssj.18.33

博士論文紹介

博士論文紹介「量子古典混合系分子動力学シミュレーションによる溶液中の分子内プロトン移動反応ダイナミクス」

小嶋秀和

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キーワード: 量子古典混合系分子動力学, プロトン移動反応, 溶媒効果, マロンアルデヒド

ジャーナルフリー

2017 年 18 巻 1 号 p. 33-38

DOI https://doi.org/10.11436/mssj.18.33

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抄録

溶液中のプロトン移動反応の反応機構に対する溶媒効果はほとんど知られていない．本研究では，量子古典混合系分子動力学法により，反応物と生成物が同じ構造であるマロンアルデヒドの溶液中の分子内プロトン移動反応の反応機構の，溶媒効果および溶媒種による違いを検討した．これを反応座標上のポテンシャル曲線の変化と共に考察した．無極性溶媒中よりもプロトン性極性溶媒中で反応速度が小さかったが，これは水中では反応物状態が安定化され，トンネル移動が起こりにくいためである．

責任著者(Corresponding author)

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