アンサンブル
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特集「電子状態理論を核とする新しいハイブリッド型分子理論の展開」
開放系電子状態理論の開発と応用 : 界面分子の光励起過程研究に向けて
安池 智一
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2012 年 14 巻 1 号 p. 6-11

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抄録
近年のレーザー分光学や近接場光学の進歩に伴い,光触媒や光エネルギー変換を視野に入れた界面光分子科学の発展が著しい.実験的な知見が飛躍的に増大する一方で,対応する理論研究は遅れているのが現状である.従来用いられて来たクラスターモデル,スラブモデルが共に界面分子科学の諸現象の鍵を握る“光励起分子と金属・半導体表面の間の電子移動” を適切に記述することができないためである.本稿では,そのような界面電子移動の記述が可能なアプローチとして,筆者が提案している開放系電子状態理論を紹介する.
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© 2012 分子シミュレーション研究会
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