感染症学雑誌
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レジオネラ肺炎の血清診断
当科における最近3年間の検査成績
山城 祐子比嘉 太小出 道夫我謝 道弘大湾 勤子稲留 潤川上 和義草野 展周普久原 浩橘川 桂三斎藤 厚
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1994 年 68 巻 10 号 p. 1256-1263

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抄録
最近3年問に全国の施設より検査依頼のあった症例を中心に当教室で行った間接蛍光抗体法によるレジオネラの血清抗体価の検査成績をまとめ, 主として血清学的にレジオネラ肺炎と診断された症例について検討を行った.
臨床的にレジオネラ肺炎が疑われ, 血清診断を行った105症例中15例 (14.3%) が陽性を示し, そのうちの9例 (60.0%) の起炎菌がLegronella pneumophila serogroup-1であった.臨床像はこれまでの報告と矛盾しない結果であり, 治療はEMが有効であった症例が多くみられた.抗体価の有意の上昇は発症後3~4週目でみられる症例が殆どであり, 本症の血清診断を行う際に留意すべき点と考えられた.
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© 日本感染症学会
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