2022 年 30 巻 3 号 p. 271-279
チーム医療の推進と働き方改革の議論の中で,看護師特定行為研修を修了した看護師に期待されている役割は極め大きい.それは,チーム医療のキーマンとしてチームをコーディネイトするばかりではなく,フィジカルアセスメントの上で,臨床推論を駆使して判断する能力は,医師の働き方改革におけるタスク・シフティングの観点でも,患者に対してのタイムリーで適切なケア提供の観点でも極めて大きなことであろうからだ.
本制度が誕生後5年を経過し,未だ修了者が少ないことが問題視されているが,課題の検討と解決とともに,医療提供者への周知と患者への周知が望まれる.