2007 年 17 巻 3 号 p. 237-240
NPPVは,急性呼吸不全,慢性呼吸不全に対し急速に普及しているが,モニタリングを適切に行うことにより,本療法をより安全で有効に施行することが可能となる.急性呼吸不全においては,まずは,導入時の症状,理学所見等の評価,病態把握が不可欠であり,ついで,人工呼吸管理下での呼吸状態の評価が重要である.人工呼吸器のモニタリング画面における,リーク量,呼吸数,換気量のみならず,気道内圧,肺気量,流速といった各種パラメーターの理解は,NPPVの管理技術向上に有用である.これらを駆使して,病状の改善・悪化を見極め,挿管人工呼吸管理への移行,NPPVの継続,離脱を判断する.慢性呼吸不全においては,在宅NPPVでのデータマネジメントツールを用いて,より適切な呼吸器の設定が可能となった.