2024 年 80 巻 22 号 論文ID: 23-22019
本研究では複合現実(Mixed Reality:MR)を用いて,住民が自分たちの町の被災イメージを構築しやすくすることで災害を自分事にすることを支援するシステムを開発する.本システムを用いて,ハザードマップの想定や被災者の過去の記憶を基に災害状況を再現する.また,本システムでは再現した被災イメージを複数の住民間で共有することで,コミュニケーションをとりながら災害を再現することができる.本研究では,地域住民を対象とした評価実験を行い,アンケートや意見交換会にて本システムの有効性を検証した.その結果,災害をイメージする点や災害を自分事にする点でMRを用いたシステムの有効性が確認できた.