2024 年 80 巻 17 号 論文ID: 24-17156
七里御浜海岸に接続する複数の中小規模河川では,砂礫による河口閉塞が生じている.河口閉塞の進行は流域の氾濫の危険性を高めるため,対策が必要である.本研究では,河口閉塞対策として,連杭を用いて千鳥状に設置した.対策工に対して,バームの高さを低くする・バームの形成位置を沖側へ前進させる・陸域の堆積量を抑制する効果に着目した.対策工の設置条件の違いによる地形変化への影響を明確にするため,様々な波浪条件を対象に水理模型実験からその効果について検討した.対策工の配置間隔によらず,対策工を設置することで,陸域に遡上する礫の堆積を抑制する効果が確認された.特に,波形勾配の大きい波浪条件下では,対策工の配置間隔が密になるほど,対策工の効果は顕著となることがわかった.