土木学会論文集
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空中写真測量による兵庫県南部地震に伴う地盤変位の計測
岡本 厚関口 秀雄小林 俊一小野 徹服部 進長谷川 博幸橘 菊生西本 浩司
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1999 年 1999 巻 632 号 p. 105-120

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抄録
1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震に伴い, 著者らは (社) 地盤工学会「阪神・淡路大震災調査委員会」の1部会の活動として, 地震による地盤の永久変位を空中写真測量により計測し, その変位の特性を調べた. 計測は六甲山地を除く芦屋市の全域を対象とし, 地震前後の撮影縮尺約1:4,000の空中写真を用いた. 通常の地図作成よりも計測要求精度が高いためシミュレーションで空中三角測量の精度を検討し, 解析図化機を使って700点の地盤変位と, 800点のマンホール位置の鉛直変位を測定した. その結果, 変位の精度が水平方向が約8cm, 鉛直方向は約15cmの高精度で地盤変位を面的に計測可能となった. 地盤変位パターンを整理した結果, 芦屋浜埋立地では護岸線・河川からの距離や前面水深との相関性が見出された.
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© 社団法人 土木学会
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