2022 年 3 巻 J2 号 p. 1003-1009
我が国の下水道管渠の総延長は現在約49万 km であり,その中でも標準耐用年数50年を経過した下水道管渠は約2.5万km 存在し,それらは,今後急速に増加することが予想される.しかし,現在の目視とテレビカメラによる点検手法ではすべての下水道管渠を点検するには膨大な時間を要する.この問題を解決する方法には,点検の必要性や優先度を決定する必要がある.そこで本研究では国総研が公開している下水管データの諸元データ及び周辺環境データのみで下水道管渠の劣化状況を予測するモデルの構築を行った.また,最適化アルゴリズム等のハイパーパラメータや隠れ層の層数が変更させたモデルを複数作成し,分類性能の比較を行い,適切なハイパーパラメータを決定した.