歯科材料・器械
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原著
35Pd-20Cu-45Ag合金の諸性質に及ぼす金添加の影響
森山 京介中村 健吾後藤 真一
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1991 年 10 巻 5 号 p. 606-623

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抄録
接着ブリッジに使用可能な強度と伸びを有し, かつ耐変色性の良い金パラジウム銀合金を開発することを目的として, 35Pd-20Cu-45Ag合金, およびこれに金を10〜30wt%加えた合金を溶製し, 鋳造・線引加工した合金の諸性質を調べた.Ag-Pd-Cu母合金に金を添加すると, 硬化熱処理時の引張強さは低下するが, 伸びが向上して靱性を増すこと, 耐変色性が向上すること, 高パラジウム, 高銅領域では, 20Au-28Pd-16Cu-36Ag合金の諸性質が最良で, 実用に耐えるものであることを示した.さらに, 鋳造欠陥の少ない線引加工試料と鋳造試料の機械的性質とを比較した.
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© 1991 一般社団法人 日本歯科理工学会
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