日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
自動加工における統計的工具交換方式の研究
下田 祐紀夫櫻井 文仁
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1995 年 45 巻 6 号 p. 555-561

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抄録
機械加工では工具が寿命になったことに気がつかないと不良品が発生し, 生産量に変動をきたす.工具寿命を考慮した工具管理は, 品質管理, 生産管理上の重要課題である.本論は, 工具交換が工作物の加工準備時間内に可能な自動加工において, 加工中に工具が寿命になるとダウンタイムが発生する場合を対象とし, 工具寿命を確率変数としてとらえ, 工具寿命分布とダウンタイムを考慮した工具交換方式を考察している.「工具交換時期」と「工具寿命分布」および「不良品発生によるダウンタイム」が「生産能率」と「生産費用」に与える影響を, 統計的観点より定式化し, 能率基準, 費用基準のもとで工具交換時期を決定するための統計的方法を与え, さらに, 工具寿命のばらつきが大きい場合は, 工具を早めに交換した方が経済的であることを数値例で示している.
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© 1995 公益社団法人 日本経営工学会
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