日本消化器内視鏡学会雑誌
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十二指腸Brunner腺過形成における超音波内視鏡像の検討
前田 和弘小山 泰寛西村 宏達青柳 邦彦瀬尾 充岡田 光男中山 吉福中村 祐一
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2000 年 42 巻 12 号 p. 2273-2278

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抄録
 症例は71歳,男性.下血を主訴として当科へ入院となった.上部消化管X線内視鏡検査にて十二指腸球部に有茎性の隆起病変を認め,頭部に数カ所の浅い潰瘍を認めた.超音波内視鏡検査(EUS)では腫瘍は第3層に連続しやや高エコーレベルの充実性腫瘍で内部に嚢胞性変化を伴っていた.内視鏡的にポリペクトミー施行した.回収した腫瘍の大きは30×28×20mmで,異型のないBrunner腺よりなり内部に拡張した腺管を認めBrunner腺過形成と診断した.自験例で認めたEUS像は(充実性腫瘤とその内部の嚢胞性変化)はBrunner腺過形成に特徴的所見と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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