日本消化器内視鏡学会雑誌
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胆のうadenomyomatosis(segmental type)の1例― 腹腔鏡所見を中心に―
山本 和秀石川 哲迫田 秀治朝倉 康景須藤 淳一小林 和司篠原 昭博小林 敏成吉岡 一由佐藤 博道
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1983 年 25 巻 1 号 p. 112-115_1

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抄録
 胆のうadenomyomatosis(segmental type)の1例とその腹腔鏡所見を報告した.症例は46歳,女性で,上腹部痛,微熱を主訴に入院した.一般検査では特に異常を認めなかった.経静脈性胆のう造影と内視鏡的逆行性膵胆管造影で,砂時計形の胆のう変形を認めた.胆のう切除術を施行し,組織学的に胆のうadenomyomatosis (segmental type)であった. 胆のうadenomyomatosisの腹腔鏡所見は未だ報告されていない.本症例の胆のうは腫大し,乳白色,一部淡紅色の色調変化,多数の細血管と漿膜下出血を認めた.胆のうと周囲臓器との癒着は観察されなかった. 今後更に多数の症例の所見を検討する必要があると思われる.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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