赤門マネジメント・レビュー
Online ISSN : 1347-4448
Print ISSN : 1348-5504
ISSN-L : 1347-4448
経営学輪講
国際経営におけるレプリケーション研究の方法論と展望
経営学輪講 Wang, Liu, Delios, and Qian (2023)
馬 瑞潔高橋 浩平
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 23 巻 6 号 p. 207-220

詳細
抄録

Wang, Liu, Delios, and Qian (2023) は、Mohr, Wang, and Fastoso (2016) の研究に基づくレプリケーション研究を行っている。Mohr et al. (2016) は国の参加が国際ジョイントベンチャー (IJV) の解散に及ぼす影響に関する最初の知見を与える研究である。Mohr et al. (2016) の結果は経済や制度的環境が急速に発展する場合でも長期的に観測できるかを検証するため、Wang et al. (2023) はレプリケーション研究を行った。観測期間、サンプル源、リサーチデザインを段階的に変更することで、時間を重要な境界条件として、国有資本とIJV解散の間に曲線関係が存在することがわかった。本稿は、Wang et al. (2023) の内容を詳細に解説すると共に、それを実例としてレプリケーション研究の一般的な手法について説明し、Wang et al. (2023) から得られる示唆を検討する。

著者関連情報
© 2024 特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
前の記事
feedback
Top